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 四人兄弟の長女として妹や弟の面倒を見てきた陽茉莉からすると、悠翔は小学二年生にしてはとても聞き分けのいい子供だと思う。

 けれど、聞き分けがいいと言っても子供は子供。
 ときには駄々を捏ねることもある。

「僕も行きたい!」
「今日は遊びに行くんじゃないから、だめだ」
「やだ、僕も行く」
「だ・め・だ」

 日曜日の昼下がり、悠翔はいつになく我が儘を言って駄々を捏ねていた。これから仕事──これは、恐らく邪鬼退治なのだと思う──に行く相澤に付いていくと言って、なかなか聞かないのだ。