呪われ聖女、暴君皇帝の愛猫になる 溺愛されるのがお仕事って全力で逃げたいんですが?

第6話



 ◇

 人払いをしてヨハルとの話し合いを終えたイザークは、一人だけ謁見室に残っていた。
 聖職者専用の謁見室は教会さながらの美しいステンドグラスのランセット窓や、精霊女王の絵画が飾られている。
 腕を組んでじっと眺めていると、外に控えていたキーリとカヴァスが中に入ってきた。

「お疲れ様。瘴気発生事件の調査で進展はあったかい?」
 ヨハルとの会合内容を二人には事前に話してあったので早速カヴァスが尋ねてきた。
 イザークは微妙な表情を浮かべた。

「ヨハル殿によると謎の瘴気はネメトンと集落に近い森の間で頻発していることが分かったくらいだな。運良く発生した瘴気を辿れた神官がいたんだ。だが、あと一歩のところで消えてしまったそうだ」
「ネメトンと森の間ですか……」

 キーリは何か引っかかる点があるのかじっと考え込んで反芻する。

「何か気になることがあるのか?」
「いえ、なんでもありません。続けてください」

 キーリがはぐらかす時は大抵確証が持てない時だ。追及したところで口を噤むだけなのでイザークは話を続けた。

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