マネキン少女
平和
マネージャーから返事が来たのは、数時間後だった。


『丁度、お話があるので21時頃にお電話できますか?』


話とはどんな内容なのだろうか。


使い物にならない私は、切られるんじゃないかと怯えながら21時になるのを待ち詫びた。


しかし、21時になっても電話は鳴らない。


それから15分くらいが過ぎた頃、突然震え出したスマホを手に取り通話モードに切り替える。


「もしもし……」
「遅くなってすいません!」


マネージャーといっても、専属マネージャーでは無い。


沢山の売れない読者モデルを見ている現実を知っているから、忙しい事くらい理解出来る。


「大丈夫ですよー!忙しい所すいません!」
「いやいや!で、話なんだけどるるちゃんのこの前の写真凄く好評だったんだよね!」


好評。


誰に好評なのかは分からないけど、嬉しくなってしまう。


「本当ですか!?」
「うんうん。でね、読モのバックの中身を紹介する企画があるんだけど、るるちゃんどうかな?」


また、仕事が貰える__


嬉しすぎて、軽やかにステップを踏み出しそうな私。


ワクワクが止まらない。


「やります!やらせて下さい!」
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