マネキン少女
ユリカが先に帰り、ユウヤと2人きりにされてしまった。


大きく溜息を付くと、ユウヤが待っている場所に向かい歩く。


「るるちゃん。おかえり!」
「ただいま……。あのね、ユリカ達先に帰ったみたいなんだけど、どうする?」
「んー!るるちゃんはまだ遊びたい?」
「ううん。もう十分だよ!!」


早く帰りたい。
久々のやすみだから、帰ったら公園でもブラブラしようか。


「じゃあ、帰ろうか!!」
「うん!」


遊園地を出て、最寄り駅に向かう。


「るるちゃん。喉乾いてない!?」
「あ!少し……」


そう言うと、ジュースを買ってきてくれたから、気を使う人なんだななんて思う。


駅に着くと電車に乗り込み、下らない会話を交わした。


普通に喋っていると、楽しい。


「ねえ、るるちゃん」
「はい?」
「もうすぐ、俺の家なんだけど寄っていかない?」
「いえ、遠慮します。用事が有るので……」
「用事かぁ……。じゃあ、連絡先交換しない?会える時には車で迎えに行くよ!!」


なんか、こういうの嫌だな。


「いえ、何かあったらユリカに連絡先聞くので大丈夫です!」
「んー。交換していた方が色々便利だと思うけど?」

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