「ごめん、遅くなって」
 
改札から出て、手を振っている亜栖未のもとへと駆け寄る。

「一本、乗り遅れたの」

「大丈夫。まだ間に合うし、スマホでゲームしてたから」

笑顔を向けた亜栖未と一緒に「っていうかさ」、歩き出す。

「何かあった?」

「安吾と会ってて、遅くなった」

「安吾? ……クズの、友達だっけ?」

クズはともかく、安吾の名前よく憶えてたな。驚きながら「そう」、頷く。

「昼に電話がかかってきて。こっちに帰ってきてるって言うから、会ってたの」

途端「ホントに?!」、期待に満ちた目を向けながら、私の腕に抱きついた。

「何してたの?」

「何って、千里浜爆走。ジュークで!」

「はっ?」

「超絶面白かった!」

「なにそれ」

一気に亜栖未の瞼が重くなる。