契約結婚ですが、極上パイロットの溺愛が始まりました
申し込まれた契約結婚



 独り暮らしの住まいは、勤務先である大学病院から徒歩で通える近さにある。

 日勤の仕事を終えると真っすぐ帰宅し、まず初めに冷凍庫を開く。

 夕飯に何を食べるか中身と相談して、作っておいたひとり分の煮込みハンバーグを電子レンジに入れた。

 その間にささっとシャワーを浴びる。

 これが仕事後に帰宅した私のお決まりのパターンだ。

 あとはゆっくり夕飯を食しながら、気分が良ければひとりで一杯やって、ドラマや映画を観て余暇を過ごす。

 シャワーから出てリビングのソファーに座り込むと、今日も一日終わったと一気に気が緩んだ。

 脚を伸ばしてごろつける二人掛けソファーの片隅には、ジャスミンの香りのボディクリームが転がっている。

 それを手に取り腕や脚に塗っていると、ソファーの真横に置いたバッグの中でスマートフォンが震える音がした。

 手を止めてバッグからスマートフォンを取り出し、入っていた通知が企業宣伝だったことに小さく息をついた。


 何、違ったか、なんて思ってるんだろ……。

 いや、これは期待とかじゃないから。ただ単に、あれはなんだったんだろうって思ってるだけで、ね……。

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