幼なじみと恋愛講座をご一緒に。

side樹


なあ?花乃。俺は花乃が好きだ。
だからなんでも知ってるし、なんでも理解してると自信を持っている……それは間違ってるなんて思いたくない。


「花乃?聞こえてるだろ?
 やだ、知らない、帰って、だと話し合いにならないだろ?
 今、花乃が悩んでる事が一人で考えて悩んでる解決するならお望み通り帰るよ。
 でも、その悩みの種に俺がいるなら話してくれよ。
 俺にも言い分がある。」

言いづらそうにもじもじとしている。
今までの俺だったら、今日は遅いから明日にしようかって言ってただろうな。
花乃も気付いたと思うが俺たちは大人だ。
いつまでも子どもの頃のままではいられない。




「……。今日、聞いたの。」
「うん?」


やっとの思いで言葉を発した花乃の顔は真っ赤だ。
二人で乗り越えよう。


「……。今日、……いっくんと、…田代さんが……カフェに一緒にいたって。……。」


うっわあーーー!!
それ?それかよ!? 
まずいじゃん!!
ちょっと待て!!
誰に目撃された!?
いや、見られた。くらならいい。
話の内容聞かれてないよな!?


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