初恋物語~大切な君へ
第6章 誕生日会


11月も風と同じ速さで1日1日が何事もなく
通り過ぎて行き、気が付けば今年最後の
月になっていた。

そして、今私と兄ちゃんは美桜の家にいる。
今日はとてもハッピーな日。
12月5日土曜日今日この日は美桜が産まれた日である。
だから、今日はみんなで美桜の誕生日会を
する。
私と兄ちゃんは美桜と近所で徒歩10分で
美桜の家に着ける為、早めに美桜の家で
今兄ちゃんとケーキ作りをしている。
颯太君仲良しメンバーが来るのは正午で
まだ後1時間ある。


「兄ちゃん!それはまだ入れないで!」



「後入れても今入れても一緒じゃ」
「ねぇーの?」



「違うの!」
「兄ちゃんはお菓子作り苦手なんだから」
「私の指示通りにしてよ!」



「なっ!なんだよその言い方。」
「あぁ俺はお菓子作り苦手ですよ!」




「ちょっと!」
「2人ともプチ喧嘩しないで。」



「「あっ、ごめん(笑)」」



「ちょっとムキになった(笑)」


「私こそごめんお願いしてるのに」
「上から目線だった。」



「じゃ、優君も雫も仲直りね♪」
「ねぇ、雫私も手伝おうか?」




「いいよ!いいよ!」
「美桜は今日主役なんだから私達に」
「任せてよ♪」



「そうそう!美桜ほら、テレビでも」
「観とけって!」

優くんはそう言いながら私の両肩に両手を置きリビングのテレビがあるソファーまで
誘導してくれた。
優くんの1つ1つの行動が私の胸を高鳴らせる。
本当この人は自然にこんなドキドキさせる
行動を行なってくる。
たまに雫が羨ましくも思える…
毎日雫は優君といれてきっと優君は雫には
もっと優しいんだろうな。
私を誘導した後優君は雫の所に戻ってしまった。
そのまま私は2人の背中を眺めていた。
優君はわかりやすい…特に雫と絡んでいる時が1番。
今も雫の左腕にピッタリとくっ付いていて
すごく嬉しそうに満面の笑みを雫に見せている。
だけど、雫は気が付いていない。
きっと昔からこんな感じだったのだと思う。
優君…雫は妹だよ?
優君の苦くて切なくて歯痒い片想いを私は
いつも傍で見てきているからわかる。
きっと優君は雫にタイミングを見て自分の気持ちを伝える決心がついているのだと。


「兄ちゃん、後そこのイチゴとオレンジ」
「このホイップの間に飾って。」



「了解。」

俺は雫の言われた通りにフルーツを
盛り付ける。
雫…楽しそうで、楽しんでいる雫の表情を
見ていると俺の心が暖かくなる。


「雫。」



「兄ちゃんなに?」



「口開けろ。」



「なっ!何でよ!」


「良いから良いから。」


兄ちゃんに突然、口開けろと命令される。
一体なに?!
意味がわかんない!
絶対何か企んでる!


「何か企んでるでしょ?!」




「何も企んでねぇよ。」



「本当?」



「本当、本当だから口開けてみ。」


「なんか悪戯したら怒るからね!」
「あー。」

私は兄ちゃんがあまりにもしつこいので
折れて口を開ける事にした。


「んぐっ!」

口を開けた途端すぐに私の口の中に少し
小さめのイチゴが2つ入ってきた。
どーゆう事?!
兄ちゃんは一体何がしたいの?
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