みやとロウ。
*3*
あの時も、全く同じだった




――…




「…あれ…」


あれだけロウに注意されていたのに
自由に散策を許された私は調子に乗って
森のさらに奥に入り込んでしまって

気付いたら、いつの間にか
森の「外」に出てしまっていた


「…ここ、どこだろう…」


周囲の景色を見れば
一目で森の「外」にいるのが分かった

だけど「外」のどこにいるのかが分からない


「…」


…適当に歩いてれば戻れるかな
でも、それでさらに迷ったら困る…

その場をうろうろしながら
「どうしよう」ばかり繰り返す


と、


視界の端に何かがちらついて


そちらに顔を向ければ
なにやら人のこぶし程度の大きさの
たんぽぽの綿毛によく似たものが宙に浮いていた


「…」


……なんだろう。これ…


思わず見入ってしまう


森の『中』にも
見たことない生き物や植物がたくさんいたけど


「…」


ふわふわと漂う、灰色の綿毛のような何か

目の前のこれは
はたして生き物なのか植物なのか…


興味をそそられ、そっと手を伸ばす



だけど



「触らない方がいいよ」



背後から伸びてきた手に
くいっと体を引き寄せられて、それは阻まれた


驚いて振り返れば
そこにいたのは作務衣(さむえ)姿の男のひと
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