昭和懐妊娶られ婚【元号旦那様シリーズ昭和編】
 鷹政さんの瞳の中に静かな青い炎が見えたと思ったら、彼は私に向かって突進してきた。
「ダメ! 来ないで!」
 鷹政さんと私は五メートルほどしか離れていない。
 しかし、彼と私の間には赤く燃え上がるマストが横たわっている。
「鷹政さん、逃げて! あなたも死んじゃう!」
 世界で一番愛おしい人に向かって声を限りに叫んだ。
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