唯一の家族、義理の兄・真守と十年ぶりの再開。
久しぶりに会ったお兄ちゃんはうんとオトナで格好よくて、なんだか胸がきゅんと痛む。
「迎えに来たよ、真佳」
私が辛い時に駆けつけてくれるヒーローで
「こっちおいで、ほら」
無条件に優しくしてくれる存在で
「真佳は俺の宝物だよ」
私の一番大切な人。
昔から変わらないはずなのに、時間はその形を変えていく。
胸の痛みに名前を知った。
気が付かなければよかったと後悔した。
毎日、毎日、気持ちが溢れる。
────ねえ、真守。私たち、どうして兄妹なんだろうね。
この気持ち、もうどうにもできないよ。
兄妹の許されざる恋を描いた純愛ストーリー。
胸がはち切れるほどの切なさに、涙。