Dear my star
揺らぐ地平線
「ん、平熱まで下がったな。今日から登校して良し」
体温計を片手にむつかしい顔をしていたお兄ちゃんは、くしゃりと笑ってそう言った。
「やったあ!」
ベッドの上で両手をあげて喜ぶと、「また熱あがるよ」と言われて慌てて腕を下ろした。雨に濡れたせいで風邪を引いてしまった私は三日間学校を休んだ。
心配性のお兄ちゃんは様子を見てもう一日休むようにと言ったけれど、これ以上学校を休むと授業について行けなくなっちゃう。
「無理しないで、辛くなったら保健室にいくんだよ」
「わかった!」
「ん」