分岐点  ~幸せになるために
13

お互いの家族に 紹介したけど。


そのまま 東京に 戻ってしまえば

私達は また同じような 日常に戻る。


「なぁ 沙耶香。そろそろ 部屋探し しようよ。」


「んっ? 頼太 引越しするの?」


頼太の気持ちは わかっているけど。

私は 少し 意地悪を言ってみる。


「沙耶香~? それはないんじゃない?」

「頼太こそ。私 頼太に 何も言われてないもん。」


「わかりました。沙耶香 俺と 結婚して下さい。」

「あー。何か 嫌々 言った。」


「嫌々じゃないよ…」

「嫌々に 聞こえたもん。もっと 心を込めて 言ってくれないと。返事できないなぁ。」


「そうやって 意地悪言うなら こうしてやる。」

頼太は いきなり 私を抱き締めて 

激しいキスを 繰り返した。


「沙耶香。返事は…?」

「はい… よろしくお願いします。」


頼太に 押し倒されたまま 私は答える。


「よしよし。沙耶香。素直でよろしい。」


もう一度 私を抱き締めて。

頼太は 溶けるような 優しいキスをした。


秋の週末… 頼太と 付き合って 半年が 過ぎていた。






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