その行為は秘匿
パニック障害。
突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こし、そのために生活に支障が出ている状態。
発作は死んでしまうほど強くて、自分では制御できないという。
精神科に通う子どもが最近増えていると聞くが、当時はどれくらいだったのか。
朱里は、他にもいろいろな病気を患っていた。
相当つらかっただろうと体験したことのない私でさえ思う。
私は、精神病で処方される薬を調べてみた。
パニック障害には、SSRIと抗不安薬という2つが主に使われる。朱里や菜々もこの薬を服用していたのだろうか。

すると、スマホから着信があった。
『あ、もしもし。遅くに悪い。2人が行ってる病院が分かったから、伝えておこうと思って。』
「わざわざありがとう。」
『おう、それで病院は、B中央病院の精神科だ。明日放課後、時間取れるみたいだから、行ってみるか?』
「わかった、じゃあ明日。」
郁弥のネッ友は、割と信用できて優秀な人材らしい。
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