仮面夫婦だったはずですが妊娠したら、カタブツ社長は新妻への愛を抑えきれない。
◇甘くて熱い、彼との一夜。



 蓮司さんが帰ってきて数日……挨拶はあるし、会話も成り立つ。
 

「………」

「……っ、こ、コーヒー淹れますね!」

「あぁ」


 だが最後にはこんなふうに気まづい雰囲気になる……。それは私が、避けてるからなのかもしれない。私は気持ちを切り替えて、お掃除をしようとゴム手袋を付けると同時くらいでスマホがメッセージ通知音が鳴った。

 アプリを開き確認すると茅那ちゃんの名前が表示され、【咲良が住んでるマンション近くにきたんだけど……どうやってはいるの?】のメッセージ。
 
 え? 今、茅那ちゃんマンションの入り口にいるの!? 
 ここは完全なるオートロックだから、入り口は入れないしエレベーターはカードキーか暗証番号がないと利用が出来ないようになっている。

【今から下に行くから待ってて】
 暗証番号を教えるわけにはいかず、そう返信してカードキーを持ちエントランスへ降りた。

 エントランスに迎えに行ったのはいいものの蓮司さんに確認せずに部屋へ入れるわけにはいかず、マンションの地下にあるカフェに行くことにした。






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