溺愛王子は地味子ちゃんを甘く誘惑する。

でも、そう思ったらなんだか胸がモヤモヤした。


あれ、なんでだろう?


「そうかなあ。私のカンって結構あたるんだけどなあ」


意地でも自分の説を貫こうとする萌花ちゃんがちょっと面白い。


何気なく、新城くんに目をやる。


窓から差し込む光にキラキラ照らされている新城くんは、みんなが形容しているように、まるで王子様。


私とはきっと住む世界が違う人。


そう思ったら、また胸の中がずきんと痛くなった。
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