白いジャージ ~先生と私~
第12章

クリスマスイブ

お姉ちゃんの言葉が頭から離れない。

『わがままになりなよ』


先生は、もう私の先生じゃない。

だけど、先生には物凄く感謝してる。



私に『お姉ちゃん』をくれた。

私は、お姉ちゃんをお姉ちゃんだと思えたことがなかった。

いつも夢見てた・・・


お姉ちゃんとコイバナ


お姉ちゃんと朝食


お姉ちゃんと本音でぶつかる




全部実現したよ・・先生。


あの日・・・


先生が来てくれたから。



先生とは、短い短い恋愛だったけど

先生が残してくれたものは

一生・・・続くんだ。



お姉ちゃんは、お母さんを『お母さん』と呼ぶようになった。

お父さんのことを『おとん』と呼ぶようになった。



大好きだったおばあちゃんに手紙を出したのも、多分・・5年ぶりくらい。


中身はわからないけど・・

私がおばあちゃんに出す手紙に、一緒に入れて欲しいと言った。

小さく折られた手紙は・・

きっと

おばあちゃんの宝物になるだろう。
< 118 / 480 >

この作品をシェア

pagetop