白いジャージ ~先生と私~

浴衣姿の男子と私達は、少しいつもと違う雰囲気に緊張気味で

卓球をして遊んだ。


バカみたいだと思ってた男子も、浴衣着てると中にはかっこいい子もいるんだ。


私、先生のことしか見てなかったからクラスの男子に目を向けたことなんて

なかった。



あ・・


山崎と目が合った。



そういや、結構モテてるんだっけ。


私、ほんとに先生しか見てなかったんだなぁ・・




部屋に戻った後、ジュースを買いに行くと行ってペンションの中をうろうろした。


もちろん・・


先生を探しに・・


話せなくてもいい。

ただ

先生の姿が見たくて・・




階段に座ってる先生を発見した。

ノートを見ながら、何かしてる。


残念ながら、まだお風呂に入ってないのか、ジャージ姿。


私のあげたジャージ。



やっぱり先生大好きぃ。


話しかけても大丈夫かな・・


誰もいないようだし・・



「せんせ・・!!」


私の声はかき消された。


先生のクラスの女子10人くらいが、先生の周りを取り囲んだ。


「先生、トランプしようよ~!」


「先生の部屋行きたい!!」


先生の声すら聞こえなかった。

な~んだ・・



トボトボと帰る私。


チラっと階段の下を見ると・・


先生があくびして


上を見た!!!!!



ほんの一瞬だった。


ほんの一瞬だけど、先生と目が合った。



それだけで・・・また笑顔になれた。



ペンションの廊下から見える雪景色は本当に

綺麗だったんだ。
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