教えて、春日井くん
「……それ聞く?」
その後の番外編 ▷




夏休みに入ったらどこに行こうかと話をしていて、私は海かプールに行ってみたいと提案した。
すると、春日井くんは訝しげな顔で私を見てくる。


「なにか企んでるよね。……俺のこと照れさせようとか思ってるでしょ」
「さすが春日井くん!」
「綺梨ちゃんと一緒にいたらわかるようになってくるよ……」

はぁっとため息を吐かれて、「せっかく水着も買ったけど、嫌なら仕方ないかぁ」と諦めようとすると春日井くんが待ったをかける。


「水着、買っちゃったの?」
「うん。春日井くんに見せたいなって思って」
「あ……そ、うなんだ。へー」

ぎこちない返答に、私は口角を上げる。これなら一緒に行ってくれるかもしれない。


「じゃあ、まず俺に見せて」
「? 海かプールに行く前にってこと?」
「うん。じゃないと、色々危険な気がする……ああいう場所って男もたくさんいるし」

もごもごと言いながら春日井くんは悩ましげな表情になってしまった。
……水着見せろと言っているのに、全然甘い雰囲気ではなくただ心配しているように思える。

でも私としてもふたりっきりで水着を見せるシチュエーションもとても楽しそうだなと思うので、笑顔で了承した。



< 159 / 182 >

この作品をシェア

pagetop