私があなたを殺してあげる

 自宅近くまで帰って来ると、煌々と光り輝く建物が見えてきた。そこは二十四時間やっているドラッグストア。自宅マンションから目と鼻の先にある店だ。

 私たちのような夜の仕事をしている人間にとって、こういった二十四時間営業している店は本当に有難い。コンビニよりもたくさんの品揃えがあり、そして何より安い。いいことづくめだ。


「こんばんは、いらっしゃいませ」

 自動扉を抜けると一人の若い男の子、いや成人は過ぎているだろう、大学生らしき男の子が私を迎えてくれた。

 二十八歳でやつれた表情の私と、今が青春で目をキラキラと輝かせた男の子。なんだか自分がとてもみすぼらしく思えて、私は軽く会釈をして逃げるように店内の奥へと入って行った。


 誰、あの子? あんな子いた?

 年配の人しかいないと思っていた私は、完全に油断していた。


「ああ、杏子ちゃん。いらっしゃい」

 するとここの店長の河名さんが、たくさんの商品を抱えながら私に話し掛けて来た。


「ああ河名さん、こんばんは」

 私はここのドラッグストアへよく来る常連客だ。
だから河名さんとも親しくしてもらっている。深夜帯は人も少なく河名さんも手が空いていることがあるので、よく世間話をしたり、時に愚痴を聞いてもらったりしている。歳は二回りほど離れて、まるでお父さんのような人だ。


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