その世界は人間と妖精が住む国が分かれていた。
人間族の果ての国ラストリア王国の第二王女であるカテリアーナは家族と似ていない容姿であることから『妖精の取り替え子』として虐げられていた。
十六歳になったカテリアーナはある日、国王である父に命じられて妖精族の果ての国エルファーレン王国に嫁ぐことになる。エルファーレン王国は妖精族の国で人間族が嫁いだ前例がない。
王女でありながら、身一つで国境へと向かったカテリアーナを待ち受けていたのは、エルファーレン王国の国王フィンラスだった。
国王自らの出迎えに驚くカテリアーナ。
しかもフィンラスの正体はもふもふな妖精猫だった。
「可愛い! もふもふなお猫様!」
気づけば、カテリアーナはフィンラス国王のもふもふな胸に飛び込んでいた。
- あらすじ
ラストリア王国の第二王女カテリアーナは両親や兄、姉に嫌われ虐げられて生きてきた。両親に似ていない容姿だったからだ。この世界では親に似ていない子は『妖精の取り替え子(チェンジリング)』として忌み嫌われている。カテリアーナも妖精の取り替え子なのではないかと疑われ「取り替え姫」と呼ばれていた。
十六歳になったカテリアーナは国王である父に命じられて、妖精族の果ての国エルファーレン王国に嫁ぐことになる。