笹崎の車がアパートの下に着く。

「ありがとー。」

私は赤いチャイルドシートを笹崎に渡す。
笹崎の筋の通った少し太い腕がガッチリと掴む。

もう少し、高校の時は細かった気がする。
こんなにガッシリしてたっけ?

肩や背中も、思ってたより大きくなってて、今まで線の細い人とばかり付き合ってきたから新鮮に見える。

サクサク動く笹崎の様子を私はただ見ていた。

久しぶりに咲良をチャイルドシートに乗せる。
後部座席。
咲良の隣に乗る私。

前から「じゃあいくよー」と笹崎が声を掛けてくれる。

初めての笹崎の車。
SUV。

「笹崎、1人にしては大きな車乗ってるね。」
「まー友達とか乗せるからな。」
「ふうん。」

乗り心地は、とても良かった。
チャイルドシートを乗せても広くて、快適。

笹崎は身長が高いから、このくらいが丁度いいのかもしれない。

向かう先は家具屋。
まっすぐ国道を走り続ける。

今日は暖かい。

家具屋に着く。
大きなカートに咲良を乗せる。

最初私が押していたら、笹崎がさりげなく変わってくれた。

ふと、こういう時に笹崎は今でも私のことが好きなんじゃないかと思ってしまう。

自分で言うのも変だけど、私は大体私のことを好いてる人が分かってしまう。
この人、私に気があるな、とか。

でも笹崎って結構誰にでも優しい。

好きじゃなかったはずなのに、高校の時笹崎に彼女ができた時は妬いた。

私はワガママなんだ。

たぶん、今も。
今も笹崎に彼女ができたら、妬く。