それからは、柳田兄弟、特に凌ちゃんとの接触を避けた。だって、また怒鳴られたら、本当に嫌いになりそうだったのだ。

幸いにも、中三になる晃ちゃんの勉強が忙しくなり、二家族合同の行事は減っていった。

『お隣にこれ持って行って!』
と言われた時も、他のお使い依頼はガン無視する香子が、積極的に行ってくれた。

凌ちゃんは頻繁に、晃ちゃんもたまーに、うちにご飯を食べにくるが、その時は素早く情報をキャッチして、近所に住む母方の祖母の家に避難するようにした。

祖母の家は、うちからバスで10分くらいのところにある。

小さな頃から本が好きで、この頃には、既に本の虫になっていた私は、祖母の家の近くにある中央図書館に行くという口実で、しょっちゅう祖母の家を訪れていた。

赤ちゃんの頃から香子はすぐに熱を出し、その度に私は祖母の家に預けられていたため、祖母の家には私の着替えが常備してあった。

だから、本を読んでたら遅くなっちゃったというのを理由に、そのまま泊まったりできるのだ。

こうして、柳田兄弟との距離は少しずつ離れていった。