「そんなこと私に言われましても。
柳田先生が新しい物を買うように言って下さい。」

抑揚のない声で答える。

「お前、昨日、車にハンカチ忘れてたぞ。」

ギョッとして、周りをキョロキョロ見渡す。

「ちょっと!大学でプライベートなことを話さないでよっ!」

息だけで怒鳴る。これがなかなか難しい。

「別にいいだろ。なんで隠す必要があるんだよ。」

凌ちゃんはニヤニヤして、からかう姿勢が見え見えだ。

「その件につきましては、またこちらからご連絡いたします。」

周りに聞かせるように、少し大きな声で言って、そそくさとその場から離れた。