俺様な幼なじみは24年前の約束を忘れない

柳田家は恵理子さんを筆頭に美形揃いである。

院長先生は、身長が高く、お顔はほのぼのとした童顔。

恵理子さんはお祖父様がイギリス人らしく、本当に綺麗な容姿をしている。

お顔はかなりイギリス寄りで、初めて会う人には、日本語話せますか?と聞かれることもあって困ると言っていた。

「私は日本人よっ。英語なんてちっとも話せないのにっ。」

そう。恵理子さんは、全く英語が話せない。
それなのに、容姿がそんな感じなので、なかなか気苦労の多い人生を歩んでいるのだ。

その二人の血が、いい具合に息子たちに遺伝して、二人とも背が高く、顔は恵理子さん似のイケメンだ。

晃ちゃんは、院長先生のほのぼの童顔を少し引き継いだので、29歳という年よりもずっと若く見える、育ちの良い王子様風。

凌ちゃんは誰の血だかはわからないけど、男らしいワイルドさが少し混ざった感じなのだ。


小さい頃から、柳田兄弟を狙う女子たちにとって、チョロチョロと周りをうろつく私たち姉妹は、邪魔な存在だったようだ。

言っておくが、周りをうろついていたのは香子だけだ。
それなのに、通りすがりに嫌みを言われたりすることがあった。

まぁ、同じ顔だから、他の女子たちには、どっちがどっちなんてわかるはずもないだろうけど。


凌ちゃんを狙うナースや女医さんたちに、私は幼なじみなんですと言って、素直に受けれられるとは到底思えない。

触らぬ神に祟りなし。

職場では、極力接触しないようにしたいのだ。
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