HONEYBEE(1)～アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚～
独身時代の相馬先生はとてもクールで淡々とした雰囲気のタイプだったけど。
結婚した途端、変わってしまった。

家族第一主義の子煩悩なパパに変身。
隼也さんも私と結婚したら、変わるのだろうか？

でも、まだ・・・隼也さんと結婚する実感が全くがなかった。

「あ…」
村上さんと鉢合わせした。

「あ…あの…投薬ミスの件…ありがとう御座いました…」

「・・・あ…あれ…」

村上さんはウザそうな顔で私を見つめる。

「あれは貴方を嵌める為に捏造したの…」
「えっ!?村上さん！？」

じゃ私は投薬ミスはしていない。

「どうして?そんなコトを…」

「分からない？貴方がウザいからよ…」

久世さんが絡んでるコトは明らかで、彼女の瞳からは嫉妬の色が見える。

「そんなコトをしても…久世さんは貴方の元には戻って来ないかと思いますけど」

「貴方ね…」

私に掴みかかろうとした村上さんが近づくと、大きな影がサッと間に入り込んで来た。

「お前…何してんだ？」

「た、匠海！！？」

「俺が彼女の相手してるから…一ノ瀬さんはさっさと行くといい」

「久世さん…すいません…」

病室巡りをしてる私は久世さんの厚意に甘え、そのまま素通りした。


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