HONEYBEE(1)~アラフォードクターと一夜から始まる身代わり婚~
ともかく、俺は四歳の瑞希にタジタジでどうしようもなかった。
それから…彩芽は心臓移植を待たずに死去。

彩芽の告別式を終え、泣き暮れていた俺に瑞希が近づいて来た。
そして俺に言った。

「泣かないで、隼也さん。私…隼也さんがスキです。
私がお姉ちゃんの代わりになります」と。

その時、初めて知った。
瑞希の俺に対するキモチを。

でも、彼女は中学生。

俺には妹のようにしか見えなかった。

―――あれから・・・十年―――・・・

瑞希は看護師になった。

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