公爵家の令嬢、アルトリア・ルージュは悪妻であった。国の大英雄ジェレミア・グラント将軍と結婚した後、夫が戦争で帰って来ないのをいいことに、散財するわ浮き名を流すわ、やりたい放題。気付けば、グラント家は破産寸前で遂に怒り狂ったジェレミアにより殺害された……はずが、ある朝普通に公爵家のベッドで目覚めた。
自分が、結婚式当日まで時を遡ったと知ったアルトリアは、絶望的な未来を回避するため、幼馴染みの医者ベルトランを抱き込んで重病を装い、結婚を白紙にすることに成功する。だが、それで未来が大幅に変わる。結婚式にも出ず、戦にむかったはずのジェレミアが突然屋敷に乗り込んできて、アルトリアに愛を告げ、強引に結婚を承諾させてしまう。
ジェレミアを信じきれないアルトリアだが、彼の真摯な思いを聞いて「今度は間違えない」という決意の元に、嫌な記憶の残るグラント家への出発を決めた。グラント領に行くと、前回と違い、使用人の態度は柔らかい。その様子に、驚きながらも、優しい使用人達と穏やかな日々を過ごすアルトリア。
そんな中、メイドの一人が不信な行動を取りだし、アルトリアはその原因を探る。メイドは母親を人質にとられ「呪札」をグラント家の屋根裏に貼るように脅されていた。その「呪札」は人の不信感を煽り、疑心暗鬼にさせるもの。しかし、アルトリアが兄に貰った護符を近付けると、途端に炎上して消えてしまった。
アルトリア達はメイドの母親を救出し、主犯を探すも、既に逃げた後で見つからなかった。
それから、グラント家には一時、穏やかな生活が戻ってきたが、今度はジェレミアに出撃命令が下る。自身の騎馬隊と共に戦地へと旅立つジェレミアに内緒で、男装して部隊に紛れ込むアルトリア。この出撃命令が、前回の悲劇に繋がる要因であると考えたからだ。戦地プロンシア砦に着いたアルトリアは、そこで、部隊を待つ「ある者」の姿を見かける。「ある者」の目的はジェレミアを自分のものにすることだった。だが、思い通りにならないと悟ると、ジェレミアの食事に媚薬を混ぜる。企みを阻止したアルトリアは、前回の全ての不幸の原因が「ある者」の仕業だと知る。
主犯「ある者」は失脚し、ジェレミアに対する蟠りが失くなったアルトリアは彼に真実を語る。そして王都では、二人の結婚式が国を挙げて執り行われ、二人は晴れて永遠の愛を誓うのであった。

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