雲居の神子たち
雲居
ここは、雲居(くもい)。
大海に浮かぶ小さな島国の片隅。
中央の政治からは離れた地。

しかし、雲居は古の地として一目置かれている。

雲居の中心にある深山(みやま)には神々が集うとされ、
強く吹く風が邪気を払い、
晴れることのない雲はこの地を守っていると言われている。

深山を守るように
中の國、
東の國、
西の國、
海を挟んで島の國、
南側には山の國、
5つの國が雲居を形成する。

深山は中の國に存在する神聖な山で、大巫女様と神官たちによって神事が執り行われる。
大巫女様は唯一神様の言葉を聞くことのできる方で、数人の上級神官以外お顔を見た者はいない。
どんな飢饉の時にも雲居だけは食べ物に恵まれ、戦に巻き込まれることもない。
いつも何かに守られてきた地。
< 2 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop