魔法少女妖怪退治
ふうあちゃんとは、歳が同じ。

だから余計に、芸能界でキラキラと輝いているふうあちゃんが羨ましい。


明日の学校の準備を済ますと、指輪を握り締めて魔法少女に変身する。


「あれ、あかりちゃん!魔法少女になったって事は妖怪の気配でも感じたの!?」


やばい__

好きなアイドルに会いたいなんて事がバレたら、くろたんに呆れられてしまう。


それこそ、最近のくろたんは私に優しい。

でも、魔法少女である事を利用してこんな事をしてると知られたら見放されてしまうかも知れない。


それだけは、やばい。


「う、うん。ちょっと気になる事が有って……」
「気になる事って?」



いつもなら『あっそう……』で、終わらせるくろたんがグイグイ来る。

ここは、真実を述べるしかない。


「実は、クラスのそう君が行方不明になっていて……」
「妖怪の仕業?」
「まだ、分からないけど……。そう君は子供アイドルグループのふうあちゃんのファンで」
「ふうあちゃん!!僕、ふうあちゃん大好きだよ!!会いに行こう!!」


え!!

まだ、妖怪とどう関係しているか話してないのに、くろたんったらノリノリ……。

まあ。いいか。
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