運命が変えた一夜 ~年上シェフの甘い溺愛~
「今日の調子は?」
綾乃の目の前の皿にやきたてのパンをのせた悟が綾乃の顔色を見る。
「うーん・・・」
「お腹すいてるからかな?食べられそう?」
「うん。ありがとう。」
綾乃は最近つわりに悩まされていた。

朝食は和食派だと言っていた悟は、白米が食べられない綾乃に合わせて洋食の朝食を作ってくれるようになった。

綾乃の妊娠がわかってからというもの、悟は妊娠してから必要な栄養素や体にいいという食物に関していちから勉強をはじめた悟。
毎日のように変化する綾乃の体調に合わせて、悟はしっかりとサポートをしてくれていた。

お腹がすいていると気分が悪くなる綾乃のために、お弁当も洋食の弁当を小分けにして持たせてくれている。

「いただきます」
食べ始めたものの、結局あまり食べることができない綾乃。
食事中も、悟は綾乃のその日の体調を知ろうと、綾乃から視線を外さない。
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