白いジャージ3 ~先生とバージンロード~
ベテランのおばちゃんのプランナーさんが一番安心できるし、同性だから何でも話せる。
結婚情報誌によると、結婚式の後も仲良くしているっていうプランナーさんもいたくらい、すごく重要な存在なんだ。
「仮予約の日にち、もう決めて帰るか?」
早めの予約じゃないと、いい日にちが取れないと言われ、先生はカレンダーを眺めながら考え込む。
私は具体的な時期がわからなかった。
先生の休みが取れる時期って考えて、だいたい来年の夏か冬休みくらいかなぁと、勝手に思っていた。
「5月はどう?」
先生は、5月のカレンダーを指差した。
「え!!いいの?そんなに早くて良いの?」
喜ぶ私に先生は優しく言ってくれた。
「本当は、今すぐしたいよ・・・でも、直が就職してからって思ってさ」
ちゃんと考えてくれてる。
そういう所が大好き。
私が就職して、落ち着いた5月。
私達は、結婚式の日にちを仮予約して、大満足で車に乗り込んだ。
「これから忙しくなるけど、頑張ろうな!」
先生は、エンジンをかけると、クーラーを強にして、ネクタイを外した。
「うん!!頑張ろうね。」
こうして、私と先生は一軒目の見学で、結婚式場を決めてしまった。