――…わたしのクラスには、誰もが恐れるチンピ…………間違えた、不良が存在する。



「お、鬼嶋…くん」

「…あ?」

「ひぃっ!あの、ボク学級委員なんですけど、かっ…課題を…」



教室の窓側、一番後ろの席。


入学して少し経ったある日、初めての席替えはくじ引きだった。その特等席を彼が見事に引き当てた…わけじゃない。

引き当てた女子に無理やり変わるよう脅し、その子が泣いてしまったのはあまりにも有名な話だ。



「……課題…?」

「そう、今日提出で…」

「俺、出したぞ…?」

「え?でもボクの手元には…」

「…出した、ぞ…?」

「ヒェッ!!!すっすみません、先生に伝えてきます失礼しました!!!」



鬼嶋 竜之介(おにしま りゅうのすけ)。


目立ちまくる鮮やかな金髪、両耳合計6個のピアス、歩くたびジャラジャラ音をたてるネックレスに

いつも眉間にしわが寄ってしまっている強面、地を這う低い声、滲み出る威圧。


うちのクラス、東高校1年2組で桁外れの存在感を放つ、絵に描いたような不良だ。