縁は異なもの味なもの
親戚の援護
樹がニヤニヤしながら社長室のドアをノックした。

「はい。どうぞ。」

「親父ゴメン。ちょっと良いか？　大ちゃんの事でさ〜」

「大丈夫だ。大輔の事？」

「親父の耳にも届いてると思うけど、大ちゃんの、今日の手作り弁当が誰かわかった」

「誰だった？」

「大ちゃんと同じ　設計室の立川さん。」

「ああ、立川さん…」

樹は、今会社の入口での一連の話しと、立川さんが火事でアパートが燃えたみたいな事と、大ちゃんが本気モードだと伝えた。

「いくら親戚でも　黙ってた方が良くないか？」

「でもさ、康ちゃんも入社したし〜そろそろ大ちゃんを返す時期だしさ〜、
結婚してから戻った方がいいと思うよ〜
大ちゃんはあの容姿だから、女性社員たちが浮足立つだろうし〜」

「樹の作戦を　話してみろ。」
樹は考えた事を健太郎に伝えた。

健太郎は、腕組みをして考えてから、
「学に電話してみるわ」

「うん。じゃあ、親父頑張ってね〜」
と言って、社長室から専務室へ戻って行った。


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