旦那様は征服者~帝編~
呼吸
そして今、そのブルーのドレスを着て、帝が帰って来るのを待っている。
結構気に入っている。
とても大人っぽくて綺麗だ。
帝は、気に入ってくれるかな…?

ガチャン━━━
帰ってきた。
玄関に小走りで向かう。
「おかえりなさい」
「ただいま、紫…織?」
「どうかな?帝」
クルッと回って見せた。

「…………どうして…っ」
帝が首を押さえながら、絞り出すように言う。
「え…?帝?」
ゆっくりこちらに近づく、帝。
そしてすぐ抱き締められた。
強く━━━
折れそうな程に。
いや。折れそうな程ではなく、折れる━━━!
「帝!お願い、離して…痛い…!」
「まさかここまで、嫉妬で息苦しくなるなんて……。
このまま外に出したくない…!できることなら…。
綺麗すぎて……」
「え…綺麗?」
「あぁ…綺麗だよ、凄く……」
「嬉しい…帝にそう言われるの」
「あぁ」

しばらく抱き締めあっていた。

そこにインターフォンがなった。
「佐倉だな…」
「うん…私達が遅いからかな?」
「だろうな…行くか……。
何があっても、離れるなよ!」
「はい」

私達はパーティー会場に向かった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
帝は私の腰に手をしっかりまわしている。
どこにも行かないように━━━━

このパーティーには幹部達のみらしいが、結構な人がいる。
てゆーか、皆さんレベル高っ!
男性も、女性も綺麗な人ばかりで、自分が見劣りしてしまう。
私、ここにいていいのかなぁ?
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