丸重城の人々~前編~
「でも、利奈さんが言ってた!あんな風に抱かれたいって!やっぱりキスしたってことでしょ?
大翔のキスって魔法みたいだし!」
「え?」
「柚希?なんか変な発言が…」
「へ?」
「大のキスって魔法なの?」
「え…?いや……。
だから、今は大翔と利奈さんの話を……!」
「翔、魔法のキスってなに?」
「わかんねぇよ!
とにかく俺は柚以外と、キスなんかしねぇよ!
柚、俺を信じろ!!」
「信じてるよ……でも…やっぱそんなこと聞いたら、嫉妬しちゃうよ……」
「嫉妬?柚、嫉妬してくれんの?じゃあどうしたら、なおる?キス?それともここでヤる?」
「へ?」
「兄貴!!」
「大!あんた、バカ!?」
「はぁーなんかちょっと引くわ…俺帰る。姫は無事みたいだし!」
「私も!じゃあ柚希、後でね!」
「中也も帰れよ!今からは二人の時間なんだよ!」
「帰るけど、ヤるなよ!ここ、病院なんだからな!」
「わかってるよ!」

三人が病室を、出ていく。
「はぁー。柚、キスならいい?
よくわかんねぇけど、魔法のキス」
「うん…////」
大翔が柚希の頬を撫でる。
そして口唇をなぞる。
「ンン……ふぁ…」
「柚…可愛い!エロい顔……」
「大翔のせいだもん!大翔にキスされたら、頭がポーッとなるの…。だから、魔法のキス」
「あーそうゆうこと!確かに柚の口唇は甘いな。柔らかいし」
「甘いの?」
「うん、だから何度も何度もしたくなる………」
そう言ってまた、口唇を重ねた。
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