「柚希ー!まだぁー?」
「お待たせ!」
「よし、じゃあ、行くか!」
「うん!」
今日は中也と二人で買い物デートだ。

「えーと、まずメンズショップに行って、飯食って、食材の買い物だな!」
「うん!」
柚希は中也の服を握っている。
「柚希」
「ん?あ、もしかして服、握りしめ過ぎ?」
「いや、そうじゃねぇよ!」
「え?じゃあ嫌とか?でもちょっと怖くて……人多いし…」
「だから!ちげーよ!
服じゃなくて、手ぇ繋ご!」
そう言って、手を出す中也。
「え?うん…」
その手を少し遠慮がちに握った。
「兄貴にちゃんと許可得たから。手繋ぐの」
「え?」
「だってその事気にしてんでしょ?」
「うん」
お見通しだった。

メンズショップに着き、
「で?何がほしいの?兄貴の服?」
「ううん。中也くんの服買いたいの!」
「え…?」
「ダメ?」
「いや、全然…」
「じゃあ…まずこれ着てみて?」
「お、おぅ」
「うーん。何か違う…」
「次はこれ!」
「おぅ」

次々と着ては脱がされ、着ては脱ぐを繰り返す。
「柚希…ちょっと疲れた……」
「わかった!じゃあ最後にこれ!」
「はぁーわかった」
着て見せる。
「………」
「……なんだよ?」
「カッコいい!これにする!レジ行こっ!」

一緒にレジに向かい、
「これ…着てかえりたいんですが……」
と少し怯えながら、店員に伝える柚希だった。

「柚希、ありがとな」
「いいえ。いつも守ってくれるお礼!」

やっぱ好きだ、柚希が━━━━

「柚希、もうひとつお礼ちょうだい!」
「え?」
「キス……はさすがにダメだから、抱き締めさせて?」
「中也くん?」
少し震えながら、抱き締める中也だった。