丸重城の人々~前編~
「わりぃ、柚」
「ごめんね…私もムキになっちゃった!」
「柚希!ごめん!」
「姫、悪かった!」
「柚希ちゃん、許して?」

「みんな、明日はお仕置き!」
「え?」

「明日の朝ごはん、楽しみにしててね!
私、寝る!明日早いから!
広子さん、市子さん、明日の朝ごはん私が作りますから!
おやすみなさい!」

「あーあ、怒らせたわね!」
「元々私が…」
「いいのよ、確実にこの子達が悪いんだから!」

「柚、こえー」
「ねぇ、明日の朝ごはんどうなるの?」
「柚希、確実に人参入れるな……」
「俺も、人参嫌い。姫に謝りに行こうかな?」
「柚希ちゃん、俺がピース御飯食べれないの知らないよね?」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次の日の朝。

「これは……なんだ?」
「みんな、どうぞ召し上がれ!」
大翔はピーマンの肉詰め、青椒肉絲、ピーマンの和え物。
中也と玄は、人参のグラッセ、人参たっぷりハンバーグ(てか、人参ハンバーグ?)人参の酢の物。
響子と将大はピース御飯、グリーンピースとベーコンのバター炒め、グリーンピースのスープ。

「全部、完食してね!あ、完食しないとここから出られないよ?
大翔と将大さんは、食べれなかったら、お弁当に残りつめるからね!」
「こえー」
「あ、広子さんと、市子さんは私と、こっちです」
三人は普通の定食。

「じゃあ、いただきましょ!」


地獄の朝食だった。
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