森守の令嬢はもふもふ大型獣人に執愛される

 熊の襲来に恐れをなしたエディは、リディアの手を取って逃げ出した。しかも、よりにもよって魔の森へ。

 これにはリディアも驚いたようで、「ギャァァァ」と叫んだ。

「リディア、お願いだから叫ばないで。場所が特定される……!」

「ムリムリムリ、ムリだから! 私、あんたみたいに弓とか使えないし、あんたより肉付き良いからすぐ食べられちゃう。それなら、大声出してルーシスの助けを待つ方が賢明だもの」

「リディア。僕は今、弓矢を持っていない」

「嘘。じゃあなんで魔の森になんて入ったのよぉぉぉぉ!」

 ギャアギャア騒ぎながらも、リディアはエディの手をしっかり握り返している。

 それは、魔の森が怖すぎて、助けになりそうなのがエディしかいないからだ。

(それでもいい)

 リディアがいてくれるだけで、一人じゃないということが、大事なのだ。
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