【完】桜色の君を抱きしめたい
違う鼓動
夢花は部活が終わって、帰宅の途中だった。

今日は早く終わったので本屋さんに寄って帰りましょう。新刊と、気になっていたあの本も。面白かったら凪先輩と相談して、図書部の部費で買って、オススメ棚に置きましょう。

「おーい」

「貴斗先輩」

「佐伯、今帰りか?」

「はい。貴斗先輩はランニングですか?」

「ああ。今日は何も無くてゆっくりしてようかなって思ったけどなんか体動かしたくなってな」

「ふふ。その気持ち分かります。好きな事を休んだら逆にやりたくなりますよね」

「だよな。そういえばお前、どこに行くつもりでだったのか?」

「どうして分かったんですか?」

貴斗先輩は勘がいいです...!スポーツやっている人は野生の勘が働くんでしょうか?

「なんか後ろから見てて足どり軽いなって思って」
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