プロット 幼馴染が宮廷魔術師長になったけれど、私は普通の村娘です

珍しいとされるドラゴンだが、この国の端にある村の近くの谷がドラゴンの生息地だから野生のものはたまに見かける。

しかし、今頭上にいるのは旋回しているので野生と違う動きから騎獣であると判断した。

そして知っている情報から、私は空を見つつ呟いた。

「こんな田舎に、魔術師長が何の用があるのかしらね?」

呑気に家の中に戻って店番を始めた私の前に、宮廷魔術師の紺に金糸の縁取りのローブの男が店にやってきた。

そして彼は私を見つけると、その美貌に蕩けるような笑みを浮かべて言ったのだった。

「ただいま、カエラ。僕、ちゃんと立派な魔術師になったから。約束通り迎えに来たよ」

私の日常が大きく変わることになる一日の始まりだった。

再会とヒーローのアプローチから、逃げることを考え始めるヒロインが三話になります。
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