甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています

悠さんとのお付き合いは、なかなか会う時間が取れないとは言え順調だった。

彼の休みは基本的に日曜日。
何度か出掛けることも出来たし、急に仕事になっても合鍵を貰っているので『家で待ってて』と言ってもらえばお言葉に甘えて部屋に入らせてもらっていた。

家での悠さんは普段以上に優しくて、私をどろどろに甘やかす。

彼の膝に座り腰に腕を回されたまま映画を観たり、他愛ないおしゃべりをしたり、ベッドで愛されたりと、幸せすぎる時間が過ぎていく。

8月の土曜日。私はお休みだけど、悠さんは仕事。
今診ている患者さんが比較的落ち着いているらしく、明日は高確率で呼び出しもなさそうだと話していた。

『だから土曜の夜泊まりに来ない?出来るだけ長く一緒に過ごしたいんだ』

初めて彼の家へのお泊りという甘い誘惑に勝てず、私は1泊出来る支度をして、いそいそと悠さんのマンションへ向かった。

一旦部屋へ行き荷物を置くと、キッチンに置いてある調味料を確認し、貴重品だけ持って近くのスーパーへ出掛ける。

いつも忙しくて食事はおざなりだと聞いていたから、少しでも栄養のあるものを食べてもらいたい。

ずっと母と2人暮らしだったせいか、家事は比較的得意だ。
庶民的な料理しか作れないから悠さんの口に合うかわからないけど、彼なら美味しいと言って食べてくれる気がする。


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