甘やかし上手なエリート医師に独占溺愛されています

5月最後の週末。今日は先生と初めて休日に2人で出掛けた『Le favori TOKYO』に来ている。

前回は半分ほどのお店しか見られなかったからもう1度行ってみたいと私が思っていたことを先生はお見通しだったみたい。

こういうさりげない気遣いに、毎回キュンとさせられる。

先週は隣県の大きな水族館に連れて行ってもらった。
1番の見どころである巨大なドーム型の水槽は上部から自然の光がふりそそぎ、海底を散歩しながらたくさんの魚やイルカを見ている気分になれた。

くらげの水槽も神秘的で素敵だったし、マンボウが悠々と泳ぐ円柱の水槽では近くに寄ってきたマンボウと目が合ったと思わずはしゃいでしまった。

カピバラやぺんぎんのもぐもぐタイムに癒やされ、朱音ちゃんや職場のみんなにお土産を選んでいると、『マンボウのぬいぐるみは買わなくていいの?』とからかわれた。

水槽前で目が合ったと騒いでいたのが、よほど可笑しかったらしい。

『いいんです!もうマンボウは忘れて下さい』
『無理だよ。目が合ったってはしゃぐ遥が可愛すぎて動画も撮った』
『え?!いつの間に?!消して下さい!』

そんなくだらないやり取りが楽しくて、最初は付き合い出したことを意識しすぎて挙動不審だった私も、お昼ごはんを食べ終わった頃には、自然と繋がれる手に動揺しないくらいになっていた。


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