溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜
スペック高めな男達。

「へぇ〜
 美南がそんな事をねぇ…」

雑誌に目を通しながら
ボールペンをクルクルと指で回している然さん。

興味がなさそうなんですが…。

「本当、彼女は人騒がせだよ。
 もう少しで火事になりかけたんだから」

「然さん
 怒ってるでしょ」

「そう?普通だよ。
 事実を言ってるだけ」
 
そう言う割には普段あまり見せない感情の籠ってない言い方。

「あの部屋だけで済んだから大事(おおごと)にならなかったけど、他まで燃えてたらどうなっていたか。もう少しで由凪さんも怪我をするところだったわけだし」

淡々としているあたり
絶対に怒ってる。

「火事場に飛び込んだのは私が勝手にした事だからね。
 だけど美南さんも反省してたしさ。
 丸く収まったじゃない?」

「反省して当然。
 何度も同じ事をされちゃ困るよ」

「それは…そうなんだけど…」

たぶん美南さん
然さんのその冷たい態度にショックを受けたから
こんな事になったんじゃないのかと…。

「そうだ。
 由凪さん、今週末って空いてる?」

「へ?」

「飲みに行かない?」

きゅ、急に?
< 99 / 175 >

この作品をシェア

pagetop