俺が好きなのは、ずっとお前だけ。

◇相合傘と図書館



朝陽くんに図書館へ行くのを付き合って欲しいと言われ、私たちは2人で教室から昇降口までやってきた。


「うそー!? 雨降ってる」

先ほどまで晴れていたはずの空は、灰色の雲に覆われている。


「ねぇ今日、雨降るって言ってた!? 私、傘持ってきてないのにぃ……」

本降りの雨を見て、私は思わず叫んでしまう。


「今日は、晴れから雨の予報だったけど? 美月、俺傘持ってるから。一緒に入ろ?」


「うぇ!? いっ、一緒に!?」


「うん。そんなに驚くことか?」


だって……一緒に傘に入るってことは、朝陽くんとあっ、相合傘するってことでしょう?


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