俺が好きなのは、ずっとお前だけ。
◆好きだからこそ〜朝陽side〜
俺が保健室を出て廊下を歩いていると、向こうから前島が歩いてきた。
「一之瀬、美月ちゃんは?」
「……保健室にいる」
「そう。あのさ、僕、一之瀬に話があるんだけど」
「……何?」
俺は職員室に寄り、養護教諭の先生に声をかけたあと、前島と誰もいない空き教室に移動した。
「一之瀬、一応聞くけど。君、美月ちゃんが好きなんだよね?」
「ああ。好きだけど?」
何を聞いてくるのかと思えば。
「さっきの階段突き落としの件。元はと言えば、君のせいで美月ちゃんはあんな目に遭ったんだろ?」
俺のせい……。そうだな。