諦 念
7〗その後

▪▪栞那と朝陽


朝陽と結婚をして二年が過ぎた。

私達の元には、
昴(すばる)がやってきてくれた。

朝陽に似てイケメン君だ。
私は、一年育休を貰い復帰をした。

保育園に預けて
十川のお義母さんが
何もない時は、午後から迎えに
行ってくれる。

まさか、孫を見せて貰えるなんて
と、お義母さんもお義父さんも
泣いて喜んでくれた。

私達は、スープの冷えない距離に
暮らそうかと話していたら
お義父さんから
「2世帯住宅にしなさい。」
と、言うので、そのようにさせてもらった。

朝陽は、
「無理に両親に合わせる必要ない。」
と、言ってくれたが·····

無理もなにも
とっても優しいご両親で
私の方が沢山甘えている。

だから
「大丈夫だよ。
私は、お義父さんも、お義母さんも
大好きだから、無理なんか
全然してないよ。
かえって、ありがたいくらい。」
と、言うと
朝陽は、眉をよせるから
「はいはい。朝陽は愛してる。」
と、言うと、にっこり笑って
「俺も、栞那が一番好き、大好き。」
と、言うから笑ってしまう。

まったく、自分の両親なのに
朝陽は、嫌がる
「心の狭い男だと思っているだろ?
でも、嫌なんだ。
栞那が、俺と昴以外に
興味を持つのが。」
「うふふっ、ちょっとだけ
思っているけど。
嬉しい方が大きいからいいの。」
と、言って朝陽にチュッとすると
びっくりした顔をして赤くなる。

いつも自分は、これ以上の事を
私にするのに····

だけど····朝陽の色んな顔を見れて
私は、嬉しくてしょうがなかった。

朝陽は、まもなく部長となる。
またまた、忙しくなるが
朝陽が認められるのは嬉しい。

私は、パートに切り替えて貰い
みんなのデザインやインテリアの
資料を作ったりして裏方をしている。

夕方の3時には上がらせて
もらっている。
買い物をして帰宅をし
お義母さん達の玄関から入り
「ただいま。帰りました。」
と、言うと
「お帰りなさい。」
「ママっ···☆*♯☆▪※」
と、お義母さんが、昴と迎えてくれる。
「昴、ただいま。」
と、手を洗ってから抱き締める。
頬をすりよせると
きゃっ、きゃっ、と笑う息子に
可愛さがます。

自分達の部屋へと戻り
夕飯の準備をしながら
掃除、洗濯をする。

本当に早い時間に帰れるから
楽だわ。

昴とお風呂に入り
ゆったりしていると
朝陽が帰ってきた。

会社を出るときに
必ずLINEをくれるから
それから料理を温めたりする。

昴は、眠りそうだったが
「パパ、帰るよ。」
と、言うと
「パパっ、※☆▪♯**」
と、喜んでいて
玄関が開くと
トテトテと歩いて行く
朝陽は、
「ただいま」
と、昴の頭を撫でて
手を洗い、昴を抱き上げて
しばし遊んでから食事を取る。
「今日は、なにしてた?
保育園は、楽しかったか?」等々
昴は、答えるが
まだ、よくわからない
バアバ、ジイジ、はわかるが
聞いていて、可笑しくなる。

幸せな空間だ。
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