物心がついた時から、私の世界はただ一つだった。
大して大きくもない窓枠から見える暗い空、揺れる灰色の波。
手足をつなぐ、年季の入った枷。

『呪いの歌姫』として、契約の対価で歌うだけの世界。
だけどそんな私の世界は――


「気の強さまで呪われてるとは上等だ。」
「なっ、」
「いいぜ。あんたもこの船のお宝に違いない。今日から俺のものだ。」


気まぐれな海賊によってぶち壊される。


≪キャプテン・リオ≫
――傍若無人、と見せかけて意外と面倒見抜群!
海賊船の船長!?

「頭打ちすぎて、じゃじゃ馬鹿姫にならなくてよかったな。」
「大丈夫。大丈夫だ。ここは怖くない。」



≪呪いの歌姫・???≫
孤独な檻の中で生きてきた…のだけれど。
いきなりの溺愛に困惑中の食いしん坊。

「あなた、私のことただの人間だと思ってるんじゃない?」
「うう、ご褒美、もらえるように、頑張るわ……。」


――2人の交差した運命の日々がが今始まる。



「私は対価に応じて船を守る呪いの歌声の主よ。それだけ。あなたが船長ならあなたと契約するわ。」
「!おい、見ろよ。トビウオ。こんなしけた海域にもいるんだな。」
「人の話を、聞け!!!」

**Start**
2021.4.7


あらすじ

とある世界、海路が盛んに開かれるとある国。
少女は物心がついたときから呪われた歌姫として貴族の商船に囚われていた。
ところが商船はある日襲撃を受け、少女の目の前に現れたのは傍若無人な男。
半ば強引に連れ出された少女の世界は温かく色を変えてゆく。

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海賊  呪い  ラブコメ  ファンタジー  じゃじゃ馬  子ども扱い  中世  因縁  溺愛