蒼春

Second

乃蒼side

あれから1週間がたった。クラスでは自己紹介やオリエンテーション、新入生歓迎会などがあった。…色々あって忙しかったけど、あの助けてくれた人を探すのは忘れなかった。

なぜかって?次の日に保健室の先生に助けてくれた人について聞きに行ったら、フツーに忘れたって言われてしまったからだ。

いやー、1日ぐらい経っても覚えてるもんでしょ…。

だって入学式に倒れた新入生を連れて来た人だよ?しかも髪の毛ミルクティー色。

インパクトある人だったと思ったんだけどなぁ…。まあ、こっちが顔を見てなかったのがいけないんですけどね。


しかし神さまは、そんな私にチャンスをくれたらしい。

…なんと今日から部活見学&入部体験があるのだ。しかも2週間も!堂々と人探しできる。

まぁ、高校に入ったのだから何かしら部活には入ろうと思っていたので、ちょうどよかった。

『乃蒼〜、雪〜、何部見にいく?』

目をキラキラさせながら楓が聞いてくる。今日も笑顔が眩しいなぁ。

『そういう楓はもう決まってるんでしょ?』

雪ちゃんが見透かしたように楓に尋ねる。

『さすが雪!今日も察しがいいね〜。そーゆーとこ大好き♡』

『え、な、何部にするの?』

私が聞くと楓は嬉しそうにこっちを見た。

『よくぞ聞いてくれた乃蒼!!私はね、女子バスケ部!』

『おおぉぉ、なんかそんな感じするわぁ。』

雪ちゃんと謎に納得する。


『私たちもバスケ部にするよ!』
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