分かってた。



分かってるつもりでいた。







「綾斗」





「……」





外は大雨なのに、

綾斗は傘もささずに帰ってきた。




全身ずぶ濡れで、

今にも消えそうで、沈んだ顔をしている。






「こんな時間まで何処に行ってたの?」





「うるせぇな、お前に関係ねーだろ」





何それ。


帰りが遅いから心配して待ってたのに、

そんな態度とるなんて。






「心配して損した」





持ってきたバスタオルを

ぐちゃぐちゃになった綾斗の顔に投げた。







「はっ、今さら嫉妬かよ」










分かっていた、

分かってるつもりでいた。




そんな中で、

私たちは嘘をついたのだから。







「でもな、綾梛。

俺たちは終わった、…終わったんだよ。」









「…そんなこと、分かってる……。」







「あぁ、そーだよな。

俺たちは血の繋がった双子なんだから。」










知らないフリをしていたかった。



ずっと、何も変わらない…そう思ってた。





その結果、

私は綾斗を傷つけてしまったんだ。









「……ごめんな、綾梛」








きっともう、元通りには戻れない。

















「どうせ、君だけを愛せない」





双子の姉
九条 綾梛(くじょう あやな)


×


双子の弟
九条 綾斗(くじょう あやと)



×


綾梛と綾斗の幼馴染み
小早川 凛(こばやかわ りん)





※side切り替えあり






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